不良債権化した土地をもっとも憎んでいるのは、この土地を担保に債務者に多額のお金を貸してしまった金融機関でしょう。自分たちの融資としての失敗はさておき、彼らはあたかも担保に取った土地が悪い=不良だと断じますが、彼らの勝手な理屈だと思います。不良のレッテルを貼られたところでその土地の持つ本質的な価値=効用はなんら変わるものではないからです。土地の持つ本来的な価値が何も変わっていないからこそ、よくしたもので、バブル崩壊で不良化した(と金融機関が考える)土地が出ると、必ずこれを商売にする人たちが現われるのです。平成バブルの崩壊のときに、この不良債権を金融機関から安く買ったのが、ハゲタカ外資でした。彼らが「買い漁る」というのは、土地そのものの買い入れというよりも、金融機関が失敗してしまった「不良債権」という債権、つまり土地にひっついた虫を取るような作業です。彼らが行なっている不良債権の買い取りというのは、その場その時点で、ただ「適正」といわれている価値から自分たちのリスクプレミアムを控除して買っているのにすぎないのであって、実際の価格(これもこの時点というただし書きつきですが)よりも安く買って、即時に高く売り抜けるマネーゲームに追随していることに変わりはありません。しかし、この行為は土地の持つ価値を歪めるものではなく、土地という対象をめぐって彼らが勝手に「お祭り」を開催して、儲けているにすぎないのです。土地の持つ本当の価値を見極め、あえてギャンブルをするのなら、慎重にマーケットのサイクルを読むことです。またたとえサイクルをはずしたとしても、他の投資対象にはない効用をしっかりと享受しながら長くつきあうことが、土地と向き合う本来の姿勢なのではないかと思います。
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